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009.『ノッティング・ヒルの恋人』とワタシ(2001/12/9)

  • theamaries1994
  • 2021年9月9日
  • 読了時間: 5分

社会人になってから映画を見に行く機会がめっきり減ってしまった。大学生の頃はよく映画館へ通っていたが、働きだしてからは映画はレンタルで見ることが多くなった。そんな中でひょろっと寄った映画館で見た映画が先週テレビで放映された。

『ノッティング・ヒルの恋人』である。


恋愛映画はあまり得意ではない。そういうのを見るとだいたい眠くなってしまう。『ノッティング・ヒル~』も同じかなと思い、まいっかってなかんじでチケットを買って中に入ったが、予想とは大きく違い、最後までじっくり見てしまった。 「身分違いの恋」を題材にした映画はたくさんある。この『ノッティング・ヒル~』もそういう映画の一つだ。 ノッティング・ヒルに万年赤字の小さな旅行書専門店を営むウイリアム(ヒュー・グラント)と世界一有名なハリウッド・スター、アナ・スコット(ジュリア・ロバーツ)とのラブ・ストーリー。 小さい頃、ワタシは松田聖子が大好きで、幼心に「松田聖子と結婚できたら…」などと、アホなことを考えていた。 まあ、有名人と結婚するなんてことは、今では夢にも思わないことだが、矢田亜希子といっしょに街を歩いたら、きっとみんなが振り向くだろうな。


「恋愛ってムズカシイ」と感じるのはワタシだけではないだろう。映画の中の2人は相手への思いを失うことなく、あきらめることなく思い続け、ハッピーエンドを迎える。でもそれって理想だよな。相手を思い続けていても終わってしまう恋の方が多いような気がするぞ。 「本当に好きな人とは結婚できない。結婚する相手は人生で2番目に好きになった人だ」という名言があるが、本当だろうか。ウイリアムは本当にアナが好きだった。だから思いを伝えられず、面影を忘れることもできずに葛藤する。葛藤した結果、やっぱりウイリアムはアナのことが好きだった。アナも彼女なりに葛藤があって、その結果ウイリアムを選んだ。2人とも本当に好きな人と最高の結果を迎えたわけだ。う~ん、うらやましい。実際はなかなか理想どおりにいかないから恋愛はムズカシイと感じる。 本当に好きな人とつき合う事・いっしょに暮らす事が叶わないかもしれないという時、人はどうすればいいのだろう?その人がふりむいてくれるまで待つべきなのだろうか?パッとあきらめて次の恋を探すべきなのだろうか? 松田聖子と結婚したいと思っていた時は、パッとあきらめた。「叶わぬ恋」であることを察したからだ。 でも思春期を過ぎ、いろんな恋愛を経験してくると、その中でまれに「本当に好きになれる人」に出会うことがある。顔がきれいとかスタイルがどうとかという問題ではない。その人の性格・いっしょにいる時間の心地よさ・安心感など、外見ではなく心にひかれて本当に好きになってしまうことがある。そういう人と付き合っている時ってのは、毎日会っていても決してあきることがない。3週間くらいずっといっしょにいて別れる時も、「明日会いたいな」って思える。 そんな人に出会えたこと自体を喜ぶべきなのかもしれない。そして、本当に好きになった人と人生をともに歩めることは奇蹟なのかもしれない。だからワタシはウイリアムがとてもうらやましい。ワタシもそんな人生を歩みたいなあと思って映画を見ていたので、眠くなることはなかった。 しかし、相手を本当に好きと思っていても、気持ちのすれ違いってある。ウイリアムとアナも同様だ。お互い好きなのに周りの声やタイミングの悪さで、なかなか本当の心を交わせずに葛藤している。お互い好きなのに、相手の心を読み取ることができない。でもウイリアムはあきらめきれなかった。あきらめなかったから、結果的に最高のハッピーエンドになった。 男性って、こういうとき、案外あきらめの悪い動物だと思う。長いこと相手の面影を忘れられずに苦しい思いをする。それに比べて女性は、いったん終わったらそこでおしまい。次の日からは新しい人生を気丈に歩んでいける人が多いように思う。その気持ちの切りかえのすばやさは、ワタシから見るとうらやましい限りである。 本当に好きになった人といっしょに暮らしていたいと思う。妥協はしたくないとも思う。ウイリアムも友人の勧めで「妥協」をしかけたが、やはりアナへの思いを断ち切ることができなかった。自分もそんなふうでありたいなと思う。


「結婚」というのは、人生の中で生まれることと死ぬことの次くらいに重要なできごとだと思っている。だから、もし結婚するんだったら、心から好きで、これからもずっと好きでいられる人がいい。相手のいいところも悪いところも分かった上で、気を使わなくてほっとできる人といっしょになりたい。「まあ、この人でいいか。」みたない妥協は決してしたくない。もし、ワタシがジュリア・ロバーツやら矢田亜希子と結婚したら、毎日キンチョーして壊れ物に触れるような感覚で生活するんだろうな。ちょっとやだな。でもありえないからこんなこと考える必要はないな。


どうも今回の日記は、話に「流れ」と「まとまり」がなくて恐縮だが、要は「本当に好きな人といっしょになりたいな」っていう願望を長々と書いてしまっただけのことだ。やっぱ20台も後半に突入すると、周りもどんどん結婚していくし、両親は現在のワタシの年(26歳)にはもう2歳のワタシがいたわけだから、そう考えると、結婚に対する焦りではないのだが、頭の中には「結婚」という言葉が現実問題として存在するようになる。しかも、職場へ行くと、上司から「今度お見合いをしてみないか?」とマジで話をもちかけられたりもする始末。 まだ先だと思っていたら、あっという間に時は過ぎた。焦る必要はないが、もうそろそろ「本当に好きな人」に好きでいてもらいたいなあと思いつつ、『ノッティング・ヒルの恋人』に憧れた冬の一夜であった。

 
 
 

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